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ブロッコリースプラウトは血糖値管理に効果的!成分と食べ方および活用法を解説

血糖値管理に効果的な活用法

普段からブロッコリーを食べている人でも、ブロッコリースプラウトについて知らない人もいるのではないでしょうか。

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽であり、豊富な栄養素を含んでいる点で注目が集まっています。

特に、血糖値の管理において高い効果を発揮する食材です。

今回は、ブロッコリースプラウトが血糖値によい影響を与える点について解説をします。

ブロッコリースプラウトに含まれる成分や食べ方、および効果的な活用方法や配慮したいポイントなどについても紹介します。

この記事でわかること
  • ブロッコリースプラウトの概要
  • 主な成分のスルフォラファンが血糖値管理に効果的
  • ブロッコリースプラウトの効果的な食べ方
  • 血糖値スパイクを予防するためのポイント
  • 運動療法などを組み合わせるとさらに血糖値管理効果が高まる
  • ブロッコリースプラウト利用時に配慮したいポイント
  • スルフォラファン以外の主要な成分

血糖値が高いと診断された人や、糖尿病予防をしたい人は、ぜひ今回の記事を参考にして上手にブロッコリースプラウトを活用してください。

目次

ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトを知ろう

ブロッコリースプラウトとは

ブロッコリースプラウトは、血糖値管理に効果の高い野菜として注目されています。

しかし、ブロッコリースプラウトを食べたことがない人や、知らない人も多いかもしれません。

ブロッコリースプラウトは、そもそもどのような野菜なのでしょうか。

ブロッコリースプラウトの概要を、以下の2点を通して紹介します。

  • ブロッコリースプラウトとはブロッコリーの新芽のこと
  • 成熟したブロッコリーよりもさらに栄養成分が凝縮している

ブロッコリースプラウトを血糖値対策に取り入れる前に、その特徴について理解を深める一助にしてください。

ブロッコリースプラウトとはブロッコリーの新芽のこと

ブロッコリースプラウトとは、ブロッコリーの種を発芽させた新芽野菜のことです。

そもそもスプラウトという言葉には、植物が発芽して間もない新芽という意味があります。

一般的なブロッコリースプラウトは、発芽してから7日程度の状態で食材として活用します。

見た目はカイワレ大根に似ていますが、葉の形がブロッコリーのつぼみと同様粒状になっているのが特徴です。

シャキシャキとした食感が特徴で、辛味やクセが少ないため生のままでも十分食べられます。

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽野菜で、サラダなど生食の食材として利用されています。

発芽から3日目の新芽はブロッコリースーパースプラウト

ブロッコリースーパースプラウト

ブロッコリースプラウトは、一般的に発芽後7日程度で収穫しますが、発芽から3日目の状態のものはブロッコリースーパースプラウトと呼ばれます。

アメリカで開発されたブロッコリースーパースプラウトは、通常のブロッコリーや発芽7日目のブロッコリースプラウトよりもさらに高い栄養価があります。

食材としての活用方法は、ブロッコリースプラウトと同様、生で食べるのが一般的です。

スムージーとして飲料用にするのも人気があり、健康食として注目されています。

短期間で傷むため、できるだけ早く食べ切ってしまうほうがおいしく食べられて、かつ栄養を効率よく摂取できます。

成熟したブロッコリーよりもさらに栄養成分が凝縮している

ブロッコリースプラウトは、成熟したブロッコリーよりもさらに栄養成分が凝縮しています。

ブロッコリーは栄養価の高い食材として知られていますが、ブロッコリースプラウトは栄養素が凝縮しているため、効率よく栄養成分を摂取できます。

特に、後述するスルフォラファンの含有量が多い点が特徴です。

スルフォラファンを摂取したい場合は、ブロッコリーやブロッコリースプラウトを食べるとよいでしょう。

ブロッコリーはゆでたり蒸したりして調理するのが一般的ですが、ブロッコリースプラウトは生で食べられるため、調理の手間を省ける点も特徴です。

ブロッコリースプラウトの成分であるスルフォラファンの効果

スルフォラファンの効果

ブロッコリースプラウトには多くの成分が含まれており、その中でも特に重要度が高いのがスルフォラファンです。

スルフォラファンは、さまざまな野菜に含まれている栄養素ですが、中でもブロッコリースプラウトの含有量の多さが顕著であると判明しています。

スルフォラファンは、健康効果の高い栄養素として注目されている素材です。

スルフォラファンがもつ健康効果について、以下の2つの視点から解説をします。

  • 血糖値の管理に貢献するスルフォラファンの主な2つの働き
  • スルフォラファンには血糖値管理以外にも多くの効能がある

ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンの効能について理解し、ぜひ血糖値管理に活用してください。

血糖値の管理に貢献するスルフォラファンの主な2つの働き

スルフォラファンには、血糖値管理に貢献する作用があります。

血糖値が高い人や糖尿病の人は、食事療法を進める中でブロッコリースプラウトを利用するケースが多いです。

スルフォラファンの血糖値管理効果を考えるうえでは、主に以下の2つの作用が注目されています。

  • セレノプロテインPを分解してインスリン感受性を高める作用
  • 糖尿病に関連する代謝性エンドトキシン血症を抑制する作用

いずれの作用も他の食材では代替が難しいため、スルフォラファンならではの特徴となっています。

血糖値管理に効果的な2つの作用について、以下で詳細に解説します。

セレノプロテインPを分解してインスリン感受性を高める作用

スルフォラファンには、たんぱく質の一種であるセレノプロテインPを分解して、インスリン感受性を高める作用があります。

セレノプロテインPとは、肝臓で生成されるたんぱく質で、セレンというミネラル成分を運搬する働きのある栄養素のことです。

セレノプロテインPは重要な栄養素ですが、増えすぎるとインスリンの分泌および働きを抑制してしまいます。

インスリンの分泌量が減り働きが低下すると、血中の糖質が分解されなくなり、血糖値を下げる機能が不足します。

スルフォラファンは、体内のセレノプロテインPの分解を促進する作用を持っているのが特徴です。

結果的に、インスリンの感受性を高めて血糖値の適正な管理につながります。

糖尿病に関連する代謝性エンドトキシン血症を抑制する作用

代謝性エンドトキシン血症を抑制

スルフォラファンには、糖尿病に関連する代謝性エンドトキシン血症を抑制する作用もあります。

代謝性エンドトキシン血症とは、脂肪の多い食事により増加した悪玉菌が出す毒素の血中濃度が増加し、脂肪組織や肝臓で慢性的な炎症を引き起こす病気のことです。

代謝性エンドトキシン血症が起こると、インスリンの働きが抑制されてインスリン感受性が低下し、高血糖の状態が慢性化してしまいます。

スルフォラファンには、代謝性エンドトキシン血症の発症を予防する作用があるため、血糖値管理の面で有用であると考えられています。

スルフォラファンは、血糖値管理において必須であるインスリンの働きを抑制する原因を取り除く作用を持つ貴重な栄養素です。

スルフォラファンには血糖値管理以外にも多くの効能がある

スルフォラファンの血糖値管理に関連する作用を紹介してきましたが、スルフォラファンは他にも健康に寄与する多くの効能を持っています。

たとえば、スルフォラファンは高い抗酸化作用をもっているため、シミやそばかすの予防やがん発症リスクの軽減効果が期待できます。

さらに、スルフォラファンは胃炎や胃潰瘍の原因となるピロリ菌感染を予防する効果を持つ栄養素です。

解毒作用が強く、有害物質の解毒を行っている肝臓を助ける効果がある点も、スルフォラファンの特徴として知られています。

スルフォラファンには、血糖値管理に加え多くの健康効果があるため、積極的に摂取するとよいでしょう。

ブロッコリースプラウトは食べ方によって効果が変わる

血糖値管理効果に差が生じる

ブロッコリースプラウトは、食べ方によって血糖値管理効果に差が生じます。

調理方法や保存内容によっては、せっかくの栄養価が損なわれてしまい、十分な血糖改善効果が得られない場合もありえます。

ブロッコリースプラウトを高血糖対策に用いる場合は、効果的な食べ方を理解して、上手に取り入れましょう。

ブロッコリースプラウトの食べ方について、以下の3つのポイントを通して説明します。

  • 加熱などの調理をせず生で食べるほうが栄養素を効率よく摂取できる
  • しっかりとかみながら食べたほうが有効成分が生成される
  • 血糖値管理を優先するなら食事の最初に食べるのが適している

ブロッコリースプラウトを上手に食生活に取り入れて、効率よく健康効果を獲得してください。

加熱などの調理をせず生で食べるほうが栄養素を効率よく摂取できる

ブロッコリースプラウトの栄養素を効率よく摂取するためには、加熱など調理をせずに生で食べるのが適しています。

ブロッコリースプラウトに豊富に含まれているスルフォラファンは、熱に弱い性質を持っている栄養素です。

そのため、加熱調理をすると栄養価が落ちてしまうため、なるべくサラダやトッピングなどで用いて生で食べるようにしましょう。

ブロッコリースプラウトは脂質との相性がよく、ドレッシングをかけて食べるとカロテンの吸収効率が上がるため、サラダは効率のよい食べ方です。

シャキシャキとした食感でみずみずしさを感じられるため、生食でも十分に素材の味わいを感じられます。

しっかりとかみながら食べたほうが有効成分が生成される

ブロッコリースプラウトは、しっかりとかみながら食べたほうが栄養価の面で有利です。

ブロッコリースプラウトの主要な栄養素であるスルフォラファンは、最初はグルコラファニンという状態です。

グルコラファニンは、かんだり刻んだりして細胞が破壊されると、酵素と反応してスルフォラファンに変換されます。

したがって、ブロッコリースプラウトからスルフォラファンを効率よく摂取するには、よくかんだり食べる前に細かく刻んだりするとよいでしょう。

ジュースやスムージーなど、ミキサーにかけるのも効果的です。

しかし、スルフォラファンは揮発性が高く時間経過とともに減少するため、ジュースやスムージーにする際は作ったらできるだけ早く飲むとよいです。

血糖値管理を優先するなら食事の最初に食べるのが適している

ブロッコリースプラウトを血糖値管理目的で食事に取り入れる際は、最初に食べるのが適しています。

血糖値の上昇を抑える方法として、最初に野菜を食べるのは食事療法における一般的な考え方です。

最初に糖質を含む食材を食べると、急激に血糖値を上昇させる要因になってしまいます。

一方、食物繊維を含む野菜を最初に食べると、糖質の吸収を遅らせて血糖値の上昇を緩やかにできます。

食べる順番を意識するだけで血糖値に与える影響が変わってくるため、血糖値が気になる場合は野菜から食べるようにしましょう。

ブロッコリースプラウトも、サラダなど最初に食べられるような形式で用意すると、栄養素を効率よく摂取しながら血糖値上昇を抑制できます。

血糖値スパイクを予防する食べ方について理解するのも大切

血糖値スパイクを予防する食べ方

ブロッコリースプラウトを血糖値管理に活用したい場合は、血糖値スパイクへの意識も不可欠です。

急激な血糖値上昇をもたらす血糖値スパイクは、高血糖のみでなく動脈硬化など他の病気にも影響すると考えられています。

血糖値の変動をできるだけ緩やかにして血糖値スパイクの発生を抑えましょう。

血糖値スパイクを予防するブロッコリースプラウトの食べ方として、以下に3つのポイントを紹介します。

  • 血糖値スパイクとは食後の血糖値が急変する状態のこと
  • 一度に多量を食べるのではなく習慣化させるほうが効果的
  • 切って15分程度置いてから最初に食べると栄養素を効率よく摂取できる

高血糖に悩む人はもちろん、健康な人も血糖値スパイクを予防するために参考にしてください。

血糖値スパイクとは食後の血糖値が急変する状態のこと

血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急変する状態のことで、食後に血糖値が急上昇した後急激に低下するのが一般的です。

スパイクにはとげという意味があり、血糖値をグラフにすると鋭いとげのような形を描くため、血糖値スパイクと呼ばれます。

食事をするとインスリンが分泌されて、血液内の糖質を減少させるよう作用するのが一般的です。

しかし、インスリンの分泌が不十分だったり糖質を多量に摂取すると、インスリンの作用が追い付かず血糖値が急上昇してしまいます。

血糖値スパイクの状態であったとしても、空腹時は正常な血糖値を示すため、発見が遅れる点が問題です。

血糖値スパイクを予防するには、ブロッコリースプラウトなど血糖値管理に効果のある野菜を、食事の最初に食べるようにしましょう。

一度に多量を食べるのではなく習慣化させるほうが効果的

血糖値スパイクを予防するには、ブロッコリースプラウトなどの野菜を一度に多量に食べるよりは、毎日の食事に定期的に取り入れて習慣化させるほうが効果的です。

ある食事で大量に野菜を摂取しても、他の食事の際に糖質過多になっている場合は、血糖値スパイクのリスクが高くなります。

急激に血糖値が上昇する機会をできるだけ減らしたほうが、血糖値スパイクの状態を効果的に予防できます。

食事の献立を考える際は、丼のみなど単品メニューは避けたほうがよいでしょう。

特に外食時は、時間短縮や食費軽減のために単品メニューになる傾向があります。

サラダを追加で注文するなど、野菜の摂取を習慣化して血糖値の急激な上昇を抑えるのが、血糖値スパイクの予防において大切です。

切って15分程度置いてから最初に食べると栄養素を効率よく摂取できる

ブロッコリースプラウトは、適切な大きさに切ってから15分程度置いてから、食事の最初に食べると栄養素を効率よく摂取できます。

ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンは、かんだり切ったりすると増加するのは前述の通りです。

食べられる大きさに切ってからすぐに食べるのではなく、時間を置いてから食べたほうがスルフォラファンが豊富に含まれる状態になっています。

さらに、血糖値管理の面で考えると、食事の最初に野菜を食べたほうが血糖値上昇を抑え血糖値スパイクの予防につながります。

少しの工夫でブロッコリースプラウトの栄養素を効率よく摂取できるため、ぜひ取り組んでみてください。

ブロッコリースプラウトと組み合わせたい血糖値対策

併せて行う血糖値管理

ブロッコリースプラウトは血糖値管理に優れた食材ですが、他の対策を組み合わせるとさらに効果を高められます。

ブロッコリースプラウトを食べるとともに、別の対策を合わせて取り入れて、血糖値の改善を効率よく行いましょう。

ブロッコリースプラウトを食事に取り入れるとともに、併せて行いたい血糖値管理対策の代表例を、以下に2点紹介します。

  • 運動療法と合わせて取り組むと血糖値管理効果がさらに高まる
  • 摂取を継続しながら血糖値の計測結果を記録するのも効果的

専門医に相談した場合に推奨される内容であるため、血糖値管理を適正に行いたい人は積極的に取り組んでみてください。

運動療法と合わせて取り組むと血糖値管理効果がさらに高まる

ブロッコリースプラウトを食事に取り入れるとともに、運動療法を合わせて実施すると血糖管理効果をさらに高められます。

運動は、血糖値管理に効果的な対策の1つです。

運動をしてエネルギー消費を積極的に行うと、血液内の糖質の分解を促進できるため、血糖値の上昇を抑えられます。

無理に激しい運動をする必要はなく、ウォーキングやストレッチなど取り組める内容を習慣化するのが効果的です。

特に、食後に軽い有酸素運動をすると食後血糖値の急激な上昇を抑えられるため、血糖値スパイクの予防にもつながります。

食事の内容に加えて、運動習慣の導入に関しても検討してみてください。

摂取を継続しながら血糖値の計測結果を記録するのも効果的

ブロッコリースプラウトの摂取を定期的に行うとともに、血糖値を計測してその結果を記録するのも効果的です。

ブロッコリースプラウトを摂取しても、すぐに血糖値管理効果が得られるというわけではありません。

血糖値の改善を実感できるようになるまでには、一定の期間が必要です。

食事改善の効果を実感するために、継続して血糖値を計測して記録していきましょう。

専門医に相談する場合も、計測結果を示したほうが正しい判断が得られます。

血糖値管理のモチベーションを維持するためにも、目に見えて成果を確認できるものがあったほうがよいです。

血糖値管理を真剣に行いたい場合は、ブロッコリースプラウトの摂取とともに、血糖値の計測結果を継続して記録してみてください。

ブロッコリースプラウトの利用においては配慮したいポイントもある

ブロッコリースプラウトは、血糖値管理に加え多くの健康効果をもつ有用な野菜です。

しかし、ブロッコリースプラウトを食事に利用する際には、あらかじめ理解しておきたいポイントもあります。

健康効果の高い食材でも、摂取しすぎると身体にとって負担になってしまいます。

さらに、体質によっては摂取を避けたほうがいい場合があるかもしれません。

ブロッコリースプラウトを利用する際のポイントとして、以下の3点を紹介します。

  • 食べ過ぎによって肝臓や胃腸への負担が大きくなるリスクがある
  • 人によってはアレルギー反応が起こる可能性もある
  • たんぱく質など他の栄養成分が不足してしまう恐れも

血糖値対策でブロッコリースプラウトを取り入れようと検討している人は、今回紹介する配慮したいポイントについてしっかりと理解を深めてください。

食べ過ぎによって肝臓や胃腸への負担が大きくなるリスクがある

肝臓や胃腸への負担が大きい

ブロッコリースプラウトは、食べ過ぎると胃腸や肝臓への負担が大きくなる可能性があります。

ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンは、肝臓の働きを助ける作用がある栄養素です。

しかし、摂取しすぎにより肝臓の働きが過剰に促進されて、負担となってしまう可能性があります。

さらに、ブロッコリースプラウトに豊富に含まれる食物繊維は、便秘解消など消化器官の働きを助ける作用がある栄養素です。

消化器官がもともと弱い人は、腹部膨満感や下痢など、逆に身体に異常をきたしてしまうかもしれません。

ブロッコリースプラウトに限らず、どれほど優れた食材でも過剰に摂取すると身体に悪影響を及ぼすケースは多いです。

ブロッコリースプラウトを食事に利用する際は、多くても1日20~30g程度を適量として考えて、過剰な摂取は控えましょう。

人によってはアレルギー反応が起こる可能性もある

ブロッコリースプラウトは、人によってはアレルギー反応の原因になる場合があります。

ブロッコリースプラウトのアレルギー反応としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 口腔内のかゆみ
  • 喉の違和感
  • 胃の不快感など

ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科植物に対するアレルギーを持っている人は、ブロッコリースプラウトを食べても同様の症状が現れる可能性が高いです。

人によっては、同じアブラナ科植物を摂取して問題がなかったとしても、ブロッコリースプラウトでアレルギー症状が現れる場合もあります。

ブロッコリースプラウトを摂取して身体のトラブルが起こった場合は、いったん食べるのを止めて専門医に相談するのがよいでしょう。

たんぱく質など他の栄養成分が不足してしまう恐れも

ブロッコリースプラウトのみを食べていると、たんぱく質など他の重要な栄養成分が不足してしまう可能性があります。

ブロッコリースプラウトには、スルフォラファンをはじめとして、ビタミンやミネラルなど健康に貢献する有用な栄養素が豊富に含まれています。

しかし、たんぱく質や脂質などの栄養素はほとんど含んでいないため、他の食材で補わないといけません。

スルフォラファンの抗酸化作用は、他の栄養素と組み合わせによる相互効果により、さらに高い効果を発揮する側面もあります。

ブロッコリースプラウトを食事に利用する際は、さまざまな種類の食材をバランスよく用いて、偏りのない献立を検討するのがよいでしょう。

スルフォラファン以外にも健康効果の高い成分が豊富

ブロッコリースプラウトには、スルフォラファン以外にも健康効果が高い成分が豊富に含まれています。

血糖値管理を目的にブロッコリースプラウトを利用して、他の栄養素の影響で健康が増進される可能性も十分にあります。

ブロッコリースプラウトは、スーパーなど身近な店舗で手に入り、生で手軽に食べられる便利な食材です。

普段の献立に取り入れて、健康に効果のある栄養素を効率よく摂取してはいかがでしょうか。

ブロッコリースプラウトに含まれる、スルフォラファン以外の栄養素を以下に3種類紹介します。

  • 身体のバランスを整える各種ビタミンを豊富に含む
  • 骨や血液形成など身体に不可欠なミネラルの含有量も多い
  • スルフォラファンとともに血糖値管理に貢献する食物繊維も豊富

ブロッコリースプラウトの高い栄養価について、ぜひ理解を深めて普段の食生活で活用してください。

身体のバランスを整える各種ビタミンを豊富に含む

ブロッコリースプラウトには、身体のバランスを整える各種ビタミンが豊富に含まれています。

特に、抗酸化作用が強い以下のビタミンの含有量が多いです。

  • ビタミンC
  • ビタミンK
  • ビタミンA
  • ビタミンE

スルフォラファンと相まって、ビタミンが高い抗酸化作用を発揮します。

シミやしわなど肌の衰えを予防する効果が期待できるため、アンチエイジングの面で注目されている食材です。

ビタミンCはコラーゲンの生成を助ける役割もあるため、美容効果も期待できます。

ブロッコリースプラウトには、スルフォラファンとの相性もよいビタミンが豊富に含まれているため、抗酸化作用などの高い健康効果があります。

骨や血液形成など身体に不可欠なミネラルの含有量も多い

骨や血液の形成に貢献

ブロッコリースプラウトには、骨や血液を形成する働きのあるミネラルも豊富に含まれています。

ブロッコリースプラウトが多くもつミネラルの代表例は、以下のとおりです。

  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム

カリウムは、体内の余分な水分や塩分を排出する働きのあるミネラルです。

カルシウムやマグネシウムは、骨や歯を形成するのに欠かせません。

は、血液を作るために必要な栄養素です。

いずれも身体の維持に欠かせない栄養素であるため、バランスよく摂取できるブロッコリースプラウトは健康に貢献する食材といえるでしょう。

ミネラル不足に悩んでいる人も、ブロッコリースプラウトの摂取が推奨されます。

スルフォラファンとともに血糖値管理に貢献する食物繊維も豊富

ブロッコリースプラウトは、食物繊維も豊富に含有しています。

食物繊維は、スルフォラファンとともに血糖値管理に高い効果をもつ栄養素です。

食物繊維は血液内の糖質の吸収を遅らせる作用があるため、急速な血糖値上昇を抑制する作用があります。

食物繊維はスルフォラファンとともに高い血糖管理効果を発揮するため、高血糖に悩む人や糖尿病予防を考えている人はブロッコリースプラウトを積極的に摂取するとよいでしょう。

さらに、食物繊維は腸内環境を整えて便通を促進する働きもあるため、便秘に悩む人や美容を気にする人にもブロッコリースプラウトの摂取が推奨されます。

ブロッコリースプラウトには、スルフォラファン以外にも多くの有用な栄養素があるため、摂取量を守りながら積極的に食生活に取り入れてみてください。

ブロッコリースプラウトを上手に取り入れて血糖値管理をしよう

ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトは、血糖管理に有効な食材です。

豊富に含むスルフォラファンには、インスリンの感受性を高めたり、糖尿病に関連する代謝性エンドトキシン血症を予防したりする作用があります。

ブロッコリースプラウトの栄養素を効率よく摂取するには、加熱せず生で食べるのがよいです。

しっかりかんだり、細かく切ってから食べたりしたほうが、スルフォラファンが生成されて効率よく栄養素を摂取できます。

急激に血糖値が上昇する血糖値スパイクを予防するには、ブロッコリースプラウトなどの野菜を食事の最初に食べるなどの対策が考えられます。

ブロッコリースプラウトは栄養価が高くすぐれた食材ですが、食べ過ぎると逆に身体に負荷がかかってしまうため、1日20~30g程度を目安にしてください。

高血糖に悩む人や糖尿病予防を考える人は、ブロッコリースプラウトを普段の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

東京医科大学を卒業後、複数の総合病院内科、東京医科大学病院 糖尿病代謝分泌科を経て、現在の四谷内科・内視鏡クリニックの副院長に就任。


糖尿病専門医でありながら、見逃されやすい内分泌疾患にも精通した総合的な診療をおこなう。

日本糖尿病学会
糖尿病専門医

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