トラベルワクチン

トラベルワクチンとは

トラベルワクチンとはトラベルワクチンとは、海外旅行や出張前に受けるワクチンのことです。渡航先の国で流行している感染症からご自身を守るために重要なものとなります。特定の国や地域で予防が推奨される病気に対するワクチンであり、黄熱病、破傷風、B型肝炎などの危険な病気の感染リスクを大幅に減少させること効果が期待されます。また、特定の国や地域によっては、トラベルワクチンが義務化されている場合もございます。

トラベルワクチンが必要な理由

トラベルワクチンが必要な主な理由は、感染症などの病気に対する予防です。特定の国や地域では、水や食品を介した病気、虫媒介の感染症が存在します。トラベルワクチンをしていない場合には、これらの病気に罹患する可能性が高くなり、重症化することもあります。旅行中の健康を保つためにもトラベルワクチンを受け、予防や重症化のリスクを軽減することが大切となります。

海外旅行/海外出張に必要なワクチンや予防接種

旅行先によって必要なワクチンは異なりますが、一般的には以下のワクチンが推奨されることが多いです。

  • 黄熱病ワクチン(特定のアフリカ、南米地域向け)
  • 日本脳炎ワクチン(アジア地域向け)
  • 破傷風と百日咳のブースター
  • B型肝炎

特定の国や地域によって摂取するべきトラベルワクチン(予防接種)が異なります。そのため、感染症のリスクに基づいて、必要な予防接種を実施することが重要となります。

感染症が流行しているエリア

黄熱

流行地域: 主にアフリカのサハラ以南の地域や南米の一部地域。特にブラジル、アンゴラ、コンゴ民主共和国などが知られています。

破傷風

流行地域: 全世界的に発生しており、特に衛生状態が悪い地域や戦争・自然災害後の地域でのリスクが高まります。

ポリオ

流行地域: 最近では、アフガニスタン、パキスタン、アフリカの一部地域(ナイジェリア等)での発生が報告されています。

日本脳炎

流行地域: 主に東南アジアと西太平洋地域。特にインド、ネパール、タイ、ベトナム、中国などが含まれます。

A型肝炎

流行地域: 世界中で発生していますが、特に衛生状態が劣る中東、アフリカ、中央および南アメリカ、南アジア、東南アジア地域でのリスクが高いです。

B型肝炎

流行地域: アフリカ、東南アジア、東ヨーロッパ、アマゾン盆地など、特に疾病管理が不十分な地域での発生が多いです。

狂犬病

流行地域: 世界中で発生していますが、特にアジア、アフリカ、ラテンアメリカの一部地域でのリスクが顕著です。インド、インドネシア、ブラジル、中国などがリスクの高い地域です。

これらの地域に渡航する際は、適切な予防接種を行うことが推奨されています。渡航前に最新の情報を確認し、必要なワクチンを接種してください。また、感染症のリスクは変動することがあるため、渡航先の最新の健康情報を得るためには、渡航医療の専門家や保健所に相談することが重要です。

参考リンク:厚生労働省ホームページ「海外渡航で検討する予防接種の種類の目安(地域別))

トラベルワクチンが必要な病気

黄熱

黄熱は、主にアフリカと南米の特定地域で流行している感染症です。感染すると高熱や出血を伴い、重症化することがあります。黄熱は蚊が媒介するため、予防ワクチンが非常に重要です。

破傷風

破傷風は、土やほこりに含まれるバクテリアによって引き起こされます。深い傷からの感染が多く、筋肉の硬直やけいれんを引き起こすことが知られています。

ポリオ

ポリオは、主に子供を対象にしたワクチンで予防できる感染症です。感染すると、脊髄や脳幹に影響を及ぼし、場合によっては永久的な麻痺を引き起こすことがあります。

日本脳炎

日本脳炎は、主に東南アジアと西太平洋地域で見られるウイルス性の感染症です。蚊が媒介し、感染すると高熱や頭痛、神経学的な合併症を引き起こすことがあります。

A型肝炎

A型肝炎は、主に不衛生な食事や水から感染します。急性の肝炎を引き起こし、黄疸や発熱、倦怠感がある感染症です。

B型肝炎

B型肝炎は、血液や他の体液を介して感染するウイルス性の肝炎です。慢性化すると肝硬変や肝臓がんのリスクが高まります。

狂犬病

狂犬病は、主に感染した動物の唾液による咬傷から人に伝染します。発症すると致命的な脳炎を引き起こすことが多く、発症前のワクチン接種が重要となります。

麻疹と風疹

麻疹と風疹は、飛沫感染によって広がるウイルス性の疾患です。麻疹は発熱や発疹が特徴で、風疹は発熱とリンパ節の腫れが見られます。いずれもワクチンによる予防が可能となります。

トラベルワクチンの接種スケジュール

トラベルワクチンを接種後、皆様のお身体で免疫を形成するのに時間がかかるため計画的にトラベルワクチンを接種することが重要です。接種するべきワクチンによって異なりますが、旅行の少なくとも4〜6週間前には完了するようにスケジュールを組むのが理想的と言われています。海外渡航がお考えの方は、お早めに病院やクリニックに相談し、最適なスケジュールを立てましょう。

トラベルワクチンの接種スケジュール表

トラベルワクチンの接種スケジュールは、渡航先や必要なワクチンによって異なります。旅行計画を立てる際には、可能な限り早く医療機関に相談し、適切なワクチン接種計画を立てるようにしましょう。

※下記表は、一般的なガイドラインのため具体的なスケジュールは当院までご相談ください

ワクチン種類 2回目
(必要な場合)
3回目
(必要な場合)
対象
黄熱 なし なし
  • 感染リスクのある地域に渡航する人
  • 入国に際して証明書の提示を求める国へ渡航する人
破傷風 1ヶ月後 6~12ヶ月後 渡航先の仕事や辺境地への旅行などでケガをする可能性がある人
ポリオ 1ヶ月後 6~12ヶ月後 流行地域に渡航する人
日本脳炎 1~3週間後 必要に応じて
6ヶ月後
流行地域に長期滞在する人(主に東南アジアでブタを飼っている農村部)
A型肝炎 2~3週間後 必要に応じて
6ヶ月後
  • 流行地域に渡航する人
  • 70歳以下
B型肝炎 1ヶ月後 6ヶ月後 血液や体液に接触する(受診や性行為など含む)可能性のある人
狂犬病 7日後 21または28日後
  • 動物研究者など、動物と直接接触する人
  • イヌやキツネ、コウモリなどの哺乳動物が多い地域へ行く人で、特に 医療アクセスがよくない地域へ行く人
麻疹・風疹 必要に応じて
4週間後
なし 疾患への免疫が不十分な人

トラベルワクチンのガイドライン

トラベルワクチンのガイドラインは、厚生労働省・WHO(世界保健機関)・CDC(アメリカ疾病予防管理センター)などの公的機関によって提供されています。トラベルワクチンのガイドラインは、渡航先ごとのリスク評価に基づいて決定されており、どのワクチンを、いつまでに接種するべきかの確認をすることができます。

参考リンク:厚生労働省ホームページ「海外渡航のためのワクチン(予防接種)

東京でトラベルワクチンを接種するなら当院へ

東京でトラベルワクチンを接種するなら当院へ日本から海外への渡航者数が増え、目的地や活動内容も多様化しています。トレッキングのようなアウトドア活動を楽しむ方も多く、その結果、様々な感染症にかかるリスクも高まっています。渡航前には、その地域の治安や感染症のリスクをしっかりと調査することが大切です。当院では、このようなニーズに応じたトラベルワクチン接種の準備を整えております。トラベルワクチンの選択には、訪れる国や滞在期間、具体的な活動内容、さらには個人の年齢や健康状態といった様々な要素を考慮することが重要です。ワクチンに関するご質問や不安があれば、四ツ谷駅から徒歩5分の四谷内科・内視鏡クリニックまでご遠慮なくご相談ください。

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